座繰(糸繰機)
26.0825

北海道開拓の村に移築復元・再現されている展示建造物や、建造物内の数ある展示資料をクローズアップしてその歴史をひも解く「コラム【むら・モノがたり】」。
開拓の村のご見学の際は、こちらのコラム記事でご紹介している【モノ】も併せてお楽しみください。
北海道開拓の村では、毎年7月末から8月末にかけて「蚕の飼育」を実演し、生産した繭を使った「糸繰りの実演」を行っています。
この時使っているのは「座繰器(ざくりき)」です。
座繰器は小さな器械で、基本的には手回しのハンドルに木製の歯車を組み合わせ、生糸を引き出す回転枠を加速する仕組みです。
この座繰器を七輪に据え付けた鍋と並べ、右手で鍋の中で煮た繭から糸口を見つけ、座繰の枠にかけては、右手で座繰器のハンドルを回して生糸を引き出す作業を繰り返します。
写真は、田村忠誠と亦次郎と二代にわたって蚕種を製造した「北誠館蚕種製造所」で使用していた座繰器で、群馬県前橋市で製造されたものです。「上州座繰器」と呼ばれるもので、4枚の木製歯車に特徴があり、江戸時代末に現在の群馬県で発明され、全国に普及しました。
江戸時代の生糸は、養蚕農家が生産した繭を製糸したほか、繭を購入した商人から委託された賃挽生産者が生産しました。これらの生糸は生糸商人が買い集め、織物生産地に送ったり、外国に売却されました。しかし、品質が均一した生糸を大量に調達することが困難でした。
そこで開発されたのが自動化された「器械製糸」で、国の重要文化財「富岡製糸場」の誕生を見ます。

毎年8月末頃に行う糸繰の実演
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