薬箱

26.0825

北海道開拓の村に移築復元・再現されている展示建造物や、建造物内の数ある展示資料をクローズアップしてその歴史をひも解く「コラム【むら・モノがたり】」。
開拓の村のご見学の際は、こちらのコラム記事でご紹介している【モノ】も併せてお楽しみください。


万が一の際には、大変重宝する薬箱。
ご家庭に薬箱をお持ちの方は多いのではないでしょうか

さて、医療制度が未発達で、急な病気で医者にかかることが難しかった時代、富山県を中心に発展した置き薬の文化は、遠く離れた北海道の人々にも安心を届けていました。
置き薬とは、売薬商が各家庭を訪ねて薬を置いていき、住人は使用した分の薬代を、売薬商が次に訪ねてきた時に清算するという仕組みです。
その薬を家庭で衛生的に保管しておくための薬箱(預箱)は、「家庭薬」や製薬会社名などの文字が大きく書かれ、上からも横からも確認しやすいのが特徴です。
売薬商は毎年決まった時期に各家庭を回り、薬箱の中身を確認して清算、補充や入れ替えを行っていました。
お得意先には薬だけでなく、売薬版画や紙風船などの土産を配って回りました。

使用された年代:昭和初期

旧ソーケシュ・オマベツ駅逓所では、富山の薬売り と浪曲師が囲炉裏を囲んでいる

旧ソーケシュ・オマベツ駅逓所では、富山の薬売りと浪曲師が囲炉裏を囲んでいる

薬箱の中

薬箱の中